ニッキ

日々

刺青と剛毛と四股

 

近所の銭湯に行った時。

 

湯船に浸かってると、ちょうど真横から眺める形で、身体を洗ってるおっちゃんが目に入った。

 

"剛毛"という言葉がぴったりくるほどの体毛の持ち主で、毛が生えてないとこ(臀部)と毛が生え始めてるとこ(腿の付け根)のコントラストが極端過ぎて、それに加えて僕の視力が悪いというのも相まって、それはそれは立派な刺青に見えたほどだった。

 

「毛が濃過ぎて刺青に見えるって、なんか面白いな」

なんて思いつつ、腕を見ると、これまた立派な剛毛に包まれた、立派な刺青が目に入った。

 

「あ、墨入ってんねや」

「和彫りっぽいな、雰囲気的にヤのつく方かな」

「てかここの銭湯って、刺青いいんや」

 

なんてボケーっと考えてると、いつの間に身体を洗い終わったおっちゃんが湯船に歩いてきた。

よくよく見ると、腕の刺青は刺青ではなく、やっぱりただの剛毛だった。

 

 

 

脱衣所で身体を拭いている時、脱衣所の隅に設置されているテレビが目に入った。

立派なマゲを結ったお相撲さんが記者会見をしている映像が流れていた。

 

と同時に、先ほどの剛毛のおっちゃんが浴場から脱衣所に入ってきて、身体も拭かないうちに、当然生まれたままの姿で、唐突に四股を踏み出した。

 

シンプルに「なんで?」と思ったし、「頼むからはっけよい残んなよ」とも思った。